日本語文法演習 ことがらの関係を表す表現―複文― 改訂版
日本語文法演習シリーズは、上級レベルの日本語を適切に産出できるようにするために、文法をわかりやすく整理・説明し、使い方の練習をすることを目的としています。問題を解きながら、ルールを見出し、その後に確認練習をする、といった流れで学習し、最後にまとめとして総合的な練習を行います。
この『ことがらの関係を表す表現 ―複文―』では、「とき」「たら」などの初級でも扱われる複文の文法項目を更に掘り下げ、類義表現と比較しながら学びます。上級レベルになっても「使い方がよくわからない」文法項目のニュアンスの違いを理解し、適切に使えるようになることを目指します。
日本語学習者の文法学習にはもちろん、日本語を教える方の文法知識の整理としても使っていただけます。
本書は、2004年に出版した『日本語文法演習 ことがらの関係を表す表現 ―複文―』の改訂版です。
学習項目はほとんど変更ありませんが、説明や用例などをよりわかりやすく変更いたしました。
目次
はじめに
この本を使う方へ
Ⅰ 順接条件
ウォームアップ
1.「と」「ば」「たら」「なら」
①「と」と「ば」
②「たら」と「ば」
●「もし」があるときないとき
●実際には起こらなかったことを表す「たら」と「ば」
●「んだったら」
●「たら」と「て」
●「なら」
●「なら」と「は」
2.条件を表す複合形(発展)
(1)仮定を表す複合形
①「かぎり」
②「ないことには~ない」
③「ては」
④「(よ)うものなら」
⑤「くらいなら」
(2)仮定・確定を表す複合形
①「とすれば」「とすると」「としたら」
②名詞+「ともなると」「ともなれば」
3.総合練習
Ⅱ 逆説条件
ウォームアップ
1.「ても」「のに」「が/けど」
①「ても」と「のに」
②「たって(だって)」
③「のに」と「が/けど」
④前置きの「んです(だ)が/けど」
2.逆接を表す複合形(発展)
(1)「ても」類
①「といっても」
②「と/にしても」
③「(よ)うに」
④「からといって」
⑤「たところで」
⑥「(よ)うにも」
(2)「のに」類
①「くせに」
(3)「けど」類
①「は/ならともかく(とにかく)」
②「ものの」
③「にしては」
④「わりに(は)」
●「にしては」と「わりに」
3.総合練習
Ⅲ 時の表現
ウォームアップ
1.とき(に)は
①「るとき」と「たとき」
②「とき(に)」「ときは」
③「うちに」と「うちは」
④「る/たとき」と「と」
⑤「たとき」と「たら」
2.場合(に)は
①「場合」と「とき」
②「場合(に)は」「場合に」
③「場合」と「たら」
④「場合」と「なら」
3.時を表す表現(発展)
①「をきっかけに(して)」
②「なり」
③「次第」
④「末に」
4、総合練習
Ⅳ 原因・理由
ウォームアップ
1.基本的な形
①「から」と「ので」
●理由以外の「から」「ので」
②「て」「なくて」
③「ため(に)」
2.話し手の判断を含む形式
①「んですから(のだから)」
②「おかげで」と「せいで」
③「からには」と「以上(は)」
④「からこそ」
⑤「ばかりに」
⑥「あまり(に)」
⑦「だけに」と「だけあって」
⑧「がゆえに/の」
⑨「し」
⑩二つ以上の原因・理由・きっかけ
3.総合演習
Ⅴ 形式名詞でつなぐ
ウォームアップ
1.「こと」の用法
①「こと」と「もの」
②名詞+「のこと」
2.「の」の用法
①名詞化
②「の」「こと」と動詞
③「~のは~だ」
3.「ところ」の用法
①「ところ」の意味
②「XところY」
③「Xところ(で・に・を)Y」
4.総合練習
Ⅵ つなぐ表現
ウォームアップ
1.目的―「ために」「ように」「のに」「に」
①「ために」「ように」
②「のに」「に」
2.引用
①引用文
②引用のモダリティ
③「という」
3.て形・連用中止形・なくて
①て形
②連用中止形
③「なくて」「ないで」「ずに」「ず」「なく」
4.付帯状況・例示
①「ながら」
②「まま」「つつ」「っぱなし」
③「がてら」「ついでに」「かたわら」「かたがた」
④「と」「やら」「なり」
5.総合練習
総合演習
参考文献
関連情報
日本語文法演習 ことがらの関係を表す表現―複文― 改訂版
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価格: 1,430円(税込)
- 判型: B5
- 頁数: 113頁
別冊: 23頁
- ISBN: 9784883198023